窯業系サイディングの塗り替え
窯業系サイデイングの塗り替え
窯業系サイディングの塗り替えを行うきっかけで1番多いのはシーリング(コーキング)の劣化です。一般的にシーリングの寿命は5〜7年程と言われています。
上の写真はシーリングが破断している状態です。
外壁を塗装する際に最初に行わなければならないのがシーリングの補修です。
シーリング工事には2通りのやり方があります。
打ち増し
既存シーリングの上にそのままシーリングを打つ方法です。
既存シーリングの撤去手間、シーリング剤も少量ですむ為、費用もお安くすみます。しかし後々を考えると新規に打ったシーリングの厚みも不十分な上、小さな割れ部分にきれいに入り込まない為、すぐに割れ、破断を起こす可能性がある為、おすすめは出来ません。
打ち替え
既存のシーリングを撤去し、やり直す方法です。
上の写真は既存シーリングを撤去した後の写真です。
青色の剥がれかかっているテープは目地底にシーリング剤が密着しないようにする為のボンドブレーカーと呼ばれる物です。
木造住宅の場合、木が微妙に動いているのと気温によるボードの伸縮で目地の広さが変わってくるので、シーリングの破断を避ける為に2面接着で施工するのが基本です。
剥がれかかっていたボンドブレーカーも撤去します。既存シーリング剤も完全に撤去し、小さなゴミなどもきれいに清掃します。
新たに目地底部分にボンドブレーカーを貼り付けます。
マスキングテープを貼り付けてプライマーを塗布します。プライマーを塗布してからシーリング剤を打つ時間も決められていますので、時間内に作業を終わらせます。
シーリング剤を充填し、マスキングテープを除去し完了です。
今回は外壁の色を塗り潰して、違う色を塗る事になりましたので着色していない2液のシーリング剤を充填しました。もちろん既存の外壁の色を残したままの塗装も対応できます。
シーリングの表面は1日程で乾燥しますが、中は完全に乾燥するまで時間が掛かるので出来るだけ時間をおいてから塗装を行います。
シーリング剤を充填してから1週間後にパーフェクトサーフ(日本ペイント)で下塗りを行いました。
翌日、ファインシリコンフレッシュ(日本ペイント)で上塗り1回目を行いました。
上塗り1回目の翌日、2回目の上塗りを行い完成です。
外壁塗装は基本的に下塗、中塗、上塗と3回塗りが基本ですが、ただ3回塗れば良いというものではありません。各工程乾燥時間を必ずとらなければなりません。1日で下塗→中塗又は中塗→上塗を行う事は塗料の性能を十分に発揮する事が出来ないと考えます。また塗り方1つで塗料の使用量も代わってきます。窯業系サイディングボードは吸い込みが少ないので少ない塗布量で仕上げる事も普通にできてしいます。各塗料決められた塗布量をしっかり塗ることが大事なのです。完成直後では見た目はかわりませんが、5年、10年後長い目で見たときの事を考えしっかり施工することが大切です。